ローム株式會社(本社:京都市)は、火災報知システムの表示燈や産業機器の安全性警告ランプ、公共交通機関の情報掲示など、機器のカラーユニバーサルデザイン化*1に貢獻する1608サイズ(1.6×0.8mm)の高信頼性 青緑色チップLED「SMLD12E2N1W」および「SMLD12E3N1W」を開発しました。
ロームは、強みである徹底した品質管理と素子の製造段階から作りこみを行う一貫生産體制により、特殊波長(λD:496nm/505nm)の青緑色LEDの開発に成功。本製品は、業界で初めて※1608サイズで第三者認証機関NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(以下、CUDO)*2の認証を取得したLED製品であり、多様な色覚をもつ方々に配慮する配色?デザインの実現に貢獻します。
また、新樹脂を採用することで、従來エポキシ樹脂の課題であった光度劣化による製品の短壽命、シリコーン樹脂の課題であった実裝性を左右するモールド強度をそれぞれ改善しており、高信頼性を確保しています。車載信頼性規格AEC-Q102に準拠した製品もラインアップしており、高信頼性が求められる車載や産業機器で安心して使用いただくことができます。
なお、本製品は、2020年4月より月産100萬個の體制で本格量産出荷(サンプル価格 60円/個:稅抜)を開始しています。生産拠點は、前工程がローム浜松株式會社(靜岡県)、後工程がROHM Semiconductor(China) Co., Ltd.(中國)およびROHM-Wako Electronics(Malaysia) Sdn.Bhd.(マレーシア)となります。
色は重要な情報伝達手段のひとつとされており、日々あらゆる場面で活用されています。一方、世界には赤色と緑色を見分けにくいと感じるP型、D型色覚者*3が約2億人いると言われおり、色の組み合わせによってはかえって正しく情報が伝わらない場合があります。さらに、色覚には個人差があるためお互いの色の見え方や不便さが想像しにくく、また周囲の人がその不便さに気づきにくいという課題もあります。
こうした中、より多くの人々に等しく情報を屆けるため、多様な色覚に配慮したカラーユニバーサルデザイン対応機器の社會的必要性が高まっています。ロームは社會課題の解決に貢獻すべく、様々な機器のカラーユニバーサルデザイン化に寄與する特殊波長(λD:496nm/505nm)の青緑色チップLEDを開発しました。
今後も人々の安心、快適な生活に寄り添う高信頼性のLED開発を進め、製品ラインアップを強化していきます。
世の中には、赤色と緑色で情報を伝える機器が數多くありますが、青緑色と橙色もしくは黃色を使用することで、赤色と緑色が見分けにくいと感じるP型、D型色覚者の方も違いを識別しやすくなります。このように、LED(色)で情報伝達を行うために重要になるのが、配色です。
今回、青緑色LED「SMLD12E2N1W」および「SMLD12E3N1W」がCUD認証を取得したことで、ローム製の青色LED「SMLD12BN1WT86(λD:470nm)」と暖色系のLED「SML-D15YW(λD:590nm)」「SML-D15DW(λD:605nm)」を含めた配色パターンにより、色の感じ方の異なる多様な色覚をもつ方々が識別可能な、カラーユニバーサルデザイン化に最適な製品であるという証を得ることができました。