資源エネルギー庁の役割と歴史


エネルギー消費大国にしてエネルギー輸入大国である日本のエネルギー政策を一手に握る官庁として知られているのが、「資源エネルギー庁」です。マスメディアで取りあげられる機会の少ない資源エネルギー庁は、日本のエネルギー政策の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。その役割と組織構成、略歴を見てみましょう。

資源エネルギー庁の役割とは

資源エネルギー庁は、各種エネルギーの安定供給や省エネルギー・新エネルギー(原子力、太陽光、風力、スマートコミュニティなど)政策を所管する経済産業省の外局です。

資源エネルギー庁の任務として、設置根拠である経済産業省設置法第16条では、

  • 鉱物資源やエネルギーの安定的かつ効率的な供給を確保すること
  • 鉱物資源やエネルギーの適正な利用の推進を図ること
  • 産業保安を確保すること

の3つを規定していて、エネルギー分野の許認可権を独占的に持つ経済産業省全体の中でも独特な官庁の一つと言えるでしょう。

資源エネルギー庁の組織構成

資源エネルギー庁は4部・17課1室構成であり、

  • 長官官房…総合政策課、国際課
  • 省エネルギー・新エネルギー部…政策課、新エネルギーシステム課、省エネルギー課、新エネルギー課
  • 資源・燃料部…資源・燃料部政策課、石油・天然ガス課、石油精製備蓄課、石油流通課、石炭課、鉱物資源課
  • 電力・ガス事業部…電力・ガス事業部政策課、電力市場整備室、ガス市場整備課、電力基盤整備課、原子力政策課、原子力立地・核燃料サイクル産業課

で構成されています。それぞれの部課の主な業務を見てみましょう。

長官官房

  • 総合政策課…資源エネルギー庁の運営に関する各種業務
  • 国際課…資源エネルギーに関係する通商関係上の国際協力などの事務統括

省エネルギー・新エネルギー部

  • 政策課…省エネルギー及び新エネルギーに関する基本的な政策と関連する各種業務
  • 新エネルギーシステム課…新エネルギーの供給・利用に係るシステムに関する政策と関連する各種業務
  • 省エネルギー課…省エネルギー政策と関連する各種業務
  • 新エネルギー課…新エネルギー政策と関連する各種業務

資源・燃料部

  • 政策課…石油・石炭および天然ガスに関する基本的な政策の企画・立案並びに推進
  • 石油・天然ガス課…石油資源・天然ガス資源の開発と安定供給の確保
  • 石油精製備蓄課…石油製品の製造・備蓄と受給の調整
  • 石油流通課…石油及び石油製品の流通、石油パイプライン事業の調整、液化石油ガスの輸出入と備蓄
  • 石炭課…石炭および亜炭(あたん)、石炭製品に関する基本的な政策と関連する各種業務
  • 鉱物資源課…鉱物およびこれに類するもの、鉱物製品の安定的・効率的な供給の確保

電力・ガス事業部

  • 政策課…電気、ガス及び熱の安定的・効率的な供給の確保に関する基本的な政策の企画・立案と推進
  • 電力市場整備室…電力市場の整備と関連する各種業務
  • ガス市場整備課…ガス市場の整備と関連する各種業務
  • 電力基盤整備課…電源開発に関する基本的な政策の企画・立案と推進。水力発電の調査・調整と関連する設備建設の推進
  • 原子力政策課…エネルギーに関する原子力政策。エネルギーとしての利用に関する原子力の技術開発
  • 原子力立地・核燃料サイクル産業課…核原料物質及び核燃料物質の安定的かつ効率的な供給の確保。関連する各種業務

資源エネルギー庁の略歴

資源エネルギー庁は1973年の第一次オイルショックを契機に設立された官庁であり資源エネルギー庁の役割と歴史、通商産業省(当時)の鉱山石炭局と公益事業局を統合する形で同年7月25日に設置されました。
2001年の中央省庁再編によって、中央省庁がそれまでの1府22省庁から1府12省庁に集約されたことにともない、特別の機関として設置されていた原子力安全・保安院は、2012年9月19日に廃止され、環境省の外局として設置された原子力規制委員会に移行するなど、組織構成に多少の変化はありましたが、設置以来ほぼ変わらずに維持されています。

おわりに

エネルギー消費大国でありながら生産量が極めて少ないというジレンマを抱えている日本は、安定供給と合わせてエネルギー資源の効率的な利用は欠かせません。
エネルギー資源庁はそのために重要な役割を果たす中央省庁であり、新エネルギーに注目が集まる現在、その役割はますます重要になると言えそうです。