日本の発電所の種類


2011年の東日本大震災と福島第一原発事故により、電力の安定供給を目的としたそれまでのエネルギーミックスは見直しを余儀なくされています。では、エネルギーミックスの根幹となる発電には、どのような種類があり、今後どのような方向性が期待されているのでしょうか。2030年代を目標に進められている日本のエネルギーミックスと、重要な構成要素である発電所の種類を見てみましょう。

2030年代を目指す日本のエネルギー供給

従来のエネルギーミックスでは、原子力と火力を2本柱とする安定供給が基本方針でした。
しかし、2011年の東日本大震災と福島第一原発事故により、安全性、安定供給、経済効性と環境適合が重視された新しいエネルギーミックスが緊急の課題となります。

安全性(Safety)

福島第一原子力発電所事故は原子力発電への信頼低下を招き、その他の発電手段も自然災害などへの耐性の意識が高まっていることから、原子力発電は安全性確保に必要な技術・人材の維持・発展を図り、その他の発電手段についても安全性の向上に向けて取り組むとしています。

安定供給(Energy Security)

エネルギーミックスはエネルギー自給率の改善を目指す長年に渡る我が国のエネルギー政策の大目標であり、原子力発電はその大きな柱でした。
新しいエネルギーミックスでは、エネルギー調達先国の多角化や国産資源の開発を進めて調達リスクを低減しつつ、自給率を東日本大震災以前を更に上回る水準である25%程度まで改善することを目標としています。

経済効率性(Economic Efficiency)

原子力発電の停止にともない、電気料金は、家庭・産業用共に大きく上昇しており、各地の中小企業・小規模事業者をはじめとした産業界から悲鳴が上がっています。
安全性・安定供給のために高コストな再生可能エネルギーの導入を進めると、電力コストの大きな上昇圧力がかかるため、このコストを現状よりも引き下げることを重視しています。

環境適合(Environment)

原子力発電所の停止による火力発電の焚き増し等により、温室効果ガス排出量の増加が継続しており、地球温暖化対策に積極的に取り組む必要が一層高まる中、日本も先進国の一員として野心的な目標を示し、国際的な地球温暖化対策をリードするとしています。

2030年代を目指して提示されている発電方法

現在の日本のエネルギーミックスの2本柱は火力と原子力とされていますが、原子力の停止により火力に偏重した構成となっています。日本の主な発電方法を見てみましょう。

原子力発電

原子力発電とは、原子力を利用した発電であり、現代のほとんどの原子力発電では原子核分裂時に発生する熱エネルギーで高圧の水蒸気をつくり、蒸気タービン及びこれと同軸接続された発電機を回転させて発電する方式となっています。

火力発電(天然ガス・石炭・石油・LPG)

火力発電は、石油・石炭・天然ガス・廃棄物などの燃料の反応熱エネルギーを電力へ変換する、発電方法の一つであり、火力発電のための設備を保有して火力発電専門の施設を「火力発電所」と呼びます。

再生可能エネルギー

代替エネルギーとも呼ばれる再生可能エネルギーは、バイオマス、太陽熱利用、雪氷熱利用、地熱発電、風力発電、太陽光発電などであり、太陽・地球物理学的・生物学的な資源に由来し、自然界によって利用する以上の速度で補充されるエネルギー全般のことを言います。
原子力・火力では燃料となる資源(核物質や化石燃料)を燃焼させることで発生する熱エネルギーにより高圧蒸気を生み出してタービンを駆動させることで発電しますが、再生エネルギーでは熱エネルギーや運動エネルギーを電力に変換する発電方法が主流です。

おわりに

安価で安定した電力供給を目指して、2030年を目標に電源構成は着々と入れ替えが進められています。その動向は今後も要注目と言えるでしょう